Chapter 1-1.「初音ミク」「ボーカロイド」ってそもそも何なのか(1) 

 この記事では、ブログを通しての用語の定義も含めて、「初音ミク」と「ボーカロイド」についてご紹介していきたいと思います。

<ポイント>
・「初音ミク」は歌声合成ソフトウェアのひとつ
・そのソフトウェアのマスコットキャラの女の子の名前が「初音ミク」
・キャラはアニメっぽくても、どんな曲でも歌う
・合成音声技術=「初音ミク」、というわけではない


1)「初音ミク」って何なのか

 「初音ミク」とは、そもそもは音楽制作ソフトの名前です。昔からパソコンを扱ってる方は事務系ソフトの「一太郎」とか「花子」とかご存知かと思いますが、それと同じです。
 このソフトウェアには、藤田咲さんという女性の声優さんの歌声を要素ごとに収録・編集したデータと、そのデータから歌声を合成するプログラム「VOCALOID2(ボーカロイド2)」が入っています。これにより、藤田咲さんの歌声に近い歌声を合成し、好きな歌詞を歌わせることができる、そんなソフトウェアです。
 従来、個人で曲を作るにあたり、シンセサイザーでバンドの音を作ることはできていましたが、歌の入った曲を作るためには、自分で歌うか誰かに歌ってもらうかしかありませんでした。でもこのソフトウェアで歌声を合成すれば、自分が歌が下手でも、歌手のつてがなくても、歌声入りの曲を作ることが出来ます。
 こういうソフトウェアはもっと前からありましたが、比較的簡単に人の声に近いものが作れることから爆発的な人気を得たのが「初音ミク」です。
 歌声合成プログラム「VOCALOID2」はヤマハがスペインの大学と共同で開発したもので、このプログラムのライセンスを取得し、藤田咲さんの音声データを作ってソフトウェア製品として発売したのが、札幌市にあるクリプトン・フューチャー・メディアという音楽制作ソフトウェア開発や音源の作成・提供を行っている会社です。

 ソフトウェア「初音ミク」には、曲を作ったり聞いたりするにあたって「歌っている人」をイメージをしやすいように、とパッケージにつけられたマスコットキャラクターがいます。
クリプトン|VOCALOID2特集・初音ミク
 この緑の長いツインテールの女の子キャラクターの名前が「初音ミク」です。マスコミ報道では、マスコットキャラクター名としての「初音ミク」という意味でよく使われていることが多いです。初のVOCALOID2を使用した歌声ソフトウェアとして、「初」めての「音」が「未来(=ミク)」からやってくる、という由来で名づけられました。
 「初音ミク」で作られる曲のよさと、またキャラクターの外見も受けたこと、またクリプトン社が「ルールを守ってくれればこのキャラを使ってお絵かきしたりグッズ作ったりしてもいいですよ」と発表したおかげで、キャラクターとしても大きな人気を得ることとなりました。

 歌っている人をイメージ、と言っても、アニソンばかり歌う、というわけではありません。歌声合成ソフトウェアなので、歌わせれば何でも歌います。もっとも得意とするテクノ系はもちろん、ジャズやR&B、オペラ調や民族音楽調の曲もこなしますし、ハードロックやラウドでデスボイスを披露することすらあります。
 なので見た目が若干アニメっぽいからといって「そっち系」と判断するのは早計です。実際どんな曲を歌っているかは、後の章でもご紹介しますが、ニコニコ動画を検索してみたり、知ってる人に聴かせてもらうといいかと思います。

 そして、この「初音ミク」で作られた曲があまりにも多くなったせいで、同様の歌声合成ソフトや歌声合成技術が「初音ミク」と呼ばれてしまうことがあります。コピー機を「ゼロックス」と言ったり、家庭用ゲーム機を「ファミコン」と言うのに似ています。
 ですが、それぞれの歌声合成ソフトは、声質からして全然違います。「初音ミク」は女声ですが、男声のソフトもあります。これらを全部「初音ミク」と言ってしまうのは、PS3からゲームウォッチまでを全部「ファミコン」と言ってしまう様なものです。
 なので、歌声合成ソフトや合成技術の総称として「ボーカロイド(ボカロ)」という言葉が使われています。…実はVOCALID以外の合成音声プログラムもあるんですが、総称としてはこう呼ばれています。コピー機=「ゼロックス」レベルですね。この呼び方に対しては、VOCALOID製品とそうでないものは厳密に分けるべきだ、という意見があります。
スポンサーサイト

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://bukko3.blog33.fc2.com/tb.php/867-33e94911