【コラム】マジカルミライにおける円陣を考える 

今回もあれこれ叩かれている円陣について考えてみよう。

主催者や関係者の意見から判断するに「一人で来て疎外感を持った人たちにノリと勢いの提供を目指す」というコンセプトであると感じた。だがこのコンセプト自体が一部古参にとって不要かつ不快である、と判断されているのではないか、と考えている。

2010年の感謝祭当時、ファン同士のコミュニティというのは「ぼっちの集まり」でしかなかった。ぼっちがライブにぼっちで訪れぼっちで帰ることに深い意味はなかったし、そうであることに何かを感じるような人もいなかった。古参のライブに対しての感覚はこの時代のものだ。
一方で回を重ねるごとに「よく見る人」が増え、知り合いになっていくと、自然とそういう人たちで塊ができるようになる。新たに入ってきた人たちは、楽しそうな古参を横目にひとりでライブを見て帰る。ライブ自体は楽しいだろうし、初期から参加しているマニアックな性格の人々にとっては大した問題ではないが、テレビなどで存在を知った「より普通の人たち」にとっては排他的に映るだろう。
そんな古参の輪に自分から入っていける人も、マニアの紹介で輪に加わる人もいるだろうが、そうでない人たちはどことない寂しさを持ったまま去ることになる。ライブでも思い切って楽しむことはできないかもしれない。
そんな人たちを積極的に取り込み、瞬間的なものでもいいから「輪」を作り、ノリと勢いをもってライブに加わっていく場を提供する、そのためにわかりやすい形としての「円陣」を組んでいる、とそう理解した。
もちろん自己満足、というかこれからのライブに向けて気持ちを高めていきたい、という気持ちが大前提としてあることは間違いない。だが、マニアな古参たちがそうした「ニューカマー」たちを全て拾い上げて来たと言えるだろうか。どこまで積極的に彼らに話しかけてきただろうか。「にわか」と叩く古参もいたではないか。
そうして取りこぼされたニューカマーたちを積極的に拾い上げる策の一つとして「円陣」を利用した、ということだろう。

さて、「円陣」そのものが与える影響を考察してみよう。
社会において行動の妥当性の判断に用いられるのが「公共の福祉」であり、人権や自由に制約を設ける各種法律の根拠となっている。しかしながら判断に用いられる「公共の福祉」が真に「公共」と言えるかどうかを検討することが必要だ。
「不快だからやめろ」と言うだけの人間は無視してかまわない。こちらも「不快感を主張する人間の存在が不快なので立ち去れ」と表明することができる。自分が受けた不快感のみで相手に意見を飲ませるなら、不快感を与えた自分も去らなければいけない。つまり相手の主張には意味がない。
「ファンの中で不快に思う人もいる」という主張もまた意味がない。これもまた「ファンの中で不快に思う人を不快に思う人がいる」で返せてしまうだけでなく、「ファンの中で愉快に思う人」の意見を否定すべき根拠がない。人数を比較したところでそういう主張をする人は「こちらの方が多数だから」か「少数派の意見も聞け」とどちらにしても自分の主張を認めさせようとするだけで、無意味である。
すなわち「円陣」が社会全体における福祉に被害を与えるものかどうか、制約を設けられる行為であるかどうかで判断する必要がある。もし被害が軽微もしくは許容される範囲であるなら、文句を言われる筋合いはない。

「円陣」の与える可能性のある影響は「往来妨害」と「騒音」である。会場内で人が集まっているところはいくらでもあるので、「人が集まっている見た目が悪い」という主張はとりあう必要がない。邪魔にならないところで、邪魔にならない音を立てるだけであれば、グループで待ち合わせをしている状況と何ら変わりはないのである。
往来妨害に関しては、主催者側が「ニューカマーが通りながらも往来を妨げない場所」を確保しているのでクリアされていることだろう。現地にはそのような場所はいくらでもある。
次に騒音である。
https://www.google.co.jp/maps/@35.6266104,139.7805081,17z
これはMIKUEXPO東京公演が行われたパレットタウン付近の地図だが、大観覧車下の公園で実行された円陣の声が、東京テレポート前までかなりの大きさで響いていたのを観測している。間近で見ていれば円陣とわかるものの、公園をはさんだ先の駐車場で不意に聞こえたものであり「何か騒ぎでも起きたかな」と思わせるものがあった。これは不特定多数の全く知らない人々の「平穏な生活を乱すもの」として通報される可能性もある、危険な状態だったと言えるだろう。この影響範囲では「公共の福祉に反している」と言われてもやむを得ない。
https://www.google.co.jp/maps/@35.6494476,140.0373836,17z
これが同縮尺の幕張メッセ周辺の地図だ。大観覧車下から東京テレポート前までがおよそ100mなので、100m半径は危険な声が届く可能性がある。ニューカマーの目につく場所となると、どうしても噴水広場になるが、マリブダイニングおよびワールドビジネスガーデンがほぼ含まれることになる。特にマリブダイニングはこの地域の住人、とりわけ公園の向こうにある幕張ベイタウン住人の台所となっている。この人々に影響を与えてしまうことは、ファン内部ではなく地域社会に影響を与えることになるので、「公共の福祉」に反すると判断される。
1-9ホール裏手に回ると「ライブ終了後の件」で考察したようにオフィスビルしかなくなるが、休日日中は休日夜間に比べて当番社員も多くなる可能性があり、ライブ終了後よりかえってリスクは高くなる。しかも裏手ではニューカマーが集まりにくいため、開催の位置としてあまり良い場所ではない。
すなわちこの地域でMIKUEXPO東京公演クラスの音量で「円陣」を組むと「地域住民の迷惑」と判断されることになる。
従って、騒音の対策をしないで行った場合、より具体的には「MIKUEXPO円陣の音量の半分以下に抑えること」ができていない限り「公共(地域社会)の福祉」に反したと判断されると思われる。(ホール壁際で50mの範囲内であればマリブダイニングまで届かない範囲になる)。
「お祭りらしい」と好意的に見るファンもいたものの、MIKUEXPO東京公演の時のように全く見えないところからでも聞かれてしまう可能性を考えると、騒音問題には何らかの対策をとる必要がある、と言えるだろう。
逆に言えば騒音の問題さえクリアしてしまえば、文句を言われる筋合いはない。

しかしながら参加人数を絞るわけにはいかないだろう。前回参加した人は次も参加したいだろうし、ニューカマーを迎え入れていくとなると、人数は増えていかざるを得ない。
一方で声を出さない、という対策も難しいだろう。ノリと勢いを得るのに思い切って声を出さない方法をとるには「円陣でない何か」の工夫が必要となる。

結論としては「声を出す円陣は公共の福祉に抵触する可能性があるため、何らかの工夫が必要である」ということになる。
しかしながら、どういう工夫をすればいいのか、までの案は見いだせていない。声を出せないのだとすると、手拍子でもするのだろうか。土俵入りの時のアレとか?
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【コラム】マジカルミライ2016千秋楽終演後のコールの顛末 

あのコールの一件全体を通して見た人間として、あのコールについて語ろう

<何が起きていたか>
最初は中でBGMに合わせて声あげてた。
なぜそんなになったかっていうと、盛り上がってたこともあるんだけど、出口が狭すぎて出場を待たされていたから。
「清掃作業に入りますので速やかにご退出ください」と言われても出口が詰まってて出られない。前日夜公演で「端の方が早く出られます」というからそっちに並んだが、出口が真ん中しかないので結局変わらなかった。つまり前のほうの観客は後ろのほうの観客がはけ切るまで待つしかない。で、その間踊って待ってた。
だいぶ待たされてようやく最後尾が自分たちの近くに来たので、そこに取り付く形で踊りながら出場。もちろん会場外では基本的に騒がないものなので、ゲートの敷居をまたぐあたりで終了。妙に暗かったので明かり代わりにキンブレはつけっぱ。退場列は流れているが遅い。
場外に出てしばらくして、後ろのほうでミクコール。おいおい外でやるなよ…と思ったがよく考えたらまわりは日曜の夜はほぼ無人となるオフィスビルと駐車場ぐらいしかない。ならそのままでもいいんじゃね?とコールをテンポ代わりにして歩行。そのおかげでむしろ退場スピードが若干上がった。このタイミングで退場列はよどみなく流れている。
しばらくたって流れのわきの開いてるスペースで上を見てる人たちがいる。なんだろ、と思って見たら壁にミクさん。何だこれ、と思いつつも30秒ばかり見てから後にする。しばらく歩いて後ろを振り返ったらネギ畑できてて、退場列の流れを少しばかり塞いでた。あれはちょっとまずいんじゃねーの?と思いながらも逆流して止めに行くような距離でもなくなってたのでそのまま退場継続。
痛車のオーナーが手を振るのを見ながら行進のように手を振りつつ進み、階段を上ったところで、同じようにキンブレつけっぱな人たちの流れがキレイ。そこにいる人たちが退場者に向けて手を振ってて、退場者列からも手を振り返す。たまに声が上がるがここは駐車場と線路の間、声を気にしなければならない相手もいない。面白いということで階段踊り場までいって手を振ってみる。 歩きながら手を振るのは 誰でもできるので、もちろん退場列は止まってない。
が、突然退場者の列が止まる。何が起きたの?と思ったら階段の下で止めてる奴らがいる。「早くしろ早くしろ」とか行ってる。写真でも撮りたいようだ。いいからさっさと上れよ、と言おうとしたらどうやら撮影が終わったらしく上ってきた。
その後は粛々と人が出てきてたので、滞留したことはないようだ。

<声を出したのはそこまで悪いことか?>
原則的に、会場を出た後まで騒いでいるのはよろしくないのだが、この場所の場合意外と何とかなるかもしれない。

幕張メッセ9-11ホール裏
https://www.google.co.jp/maps/@35.6503598,140.0356952,17z

終演後コールしながら練り歩いた一部ファンたちは、
「東京ガス幕張ビル対岸のホールの敷地内をまっすぐ角まで進み、右に折れて京葉線沿いに公園まで向かう」
というルートを通っている。このルートから「1ブロック」内にある建物は、
・東京ガス幕張ビル(企業オフィス)
・キッツ(スポーツジム)
・イオンタワー(企業オフィス)
のたった3つだけで、あとは幕張メッセ本体と駐車場である。
で、そのうち「キッツ」には一昨年~去年会員として通ってたが、建物の中に入って京葉線の線路の音が聞こえたことはなかった。(ジムなのでスパや休憩所もあるがそこでもガタゴト言うのを聞いた記憶はない。)
つまり、この3つの京葉線至近の建造物は、京葉線の騒音に耐えるつくりになっていると考えられる。
で、このファンのルートと本当に接したのは「東京ガス幕張ビル」だけで、イオンタワーもキッツも線路の向こう側。線路の音に耐えられるビルで、線路の向こう側での多少の騒ぎが影響するようなことはまずないだろう。あーなんかにぎやかだね、今日もイベントあったのかな?とこの程度だろう。
しかも時間は日曜20時。ジムには人がいたかもしれないが、企業オフィスにいるのは当直の人か、無茶なプロジェクトに巻き込まれて縛り付けられたかわいそうな人だけ。しかも騒音に強い設計となっていると思われるビルの中にいる。 地図を見てもらえればわかるが、ホール裏手の道は幕張メッセと駐車場、東京ガス幕張ビルにしか通じていない。散歩するにしても1ブロック向こうに歩道つきの川があるのでそこを使う。
日曜20時にこの道を通るのは、抜け道を使う車とポケモントレーナーぐらいだろう。(Ingressエージェントは噴水の公園にポータルが並んでるのでこの道はいちいち通らない。)
つまりこの場所、特に集団の通ったこの2辺は、異常なぐらい人のいない、エアポケットのようになっている場所なのだ。
もちろんそこで騒ぐのは決して推奨されるようなものではないし、他の会場で同じことができるなんてことは考えてはいけない。
だが、時々歓声をあげたり、キンブレを振るぐらいのことは十分にできたと思われる。特に角を曲がって京葉線と駐車場に挟まれたエリアに入ってからは。
実のところ、今回この歓声の件は他の件と比べるとさほど大きな問題ではない。

<一番の問題>
あの列での一番の問題は、退場列を滞らせた2か所の行為だ。
1つは携帯式プロジェクターでミクさんの映像を出し、そこに人を集めてしまったこと。速やかな退場の行軍を続けることがあの場所での前提条件で、休憩や待ち合わせのために個々人が列の端に避けて立っている程度なら問題ない。しかしプロジェクターに映像を投影して人を足を止めてしまうこと、そしてその人だかりで退場列を一部でも塞いでしまうことはしてはならなかった。
もう1つは公園に抜ける階段の下で写真を撮ろうとして足を止めたグループ。このグループのせいで退場列は完全に停止した。階段を上り踊り場に出ればあの程度の人数が立てるスペースはあったわけで、そこから後ろの列をバックに撮影すればいいものを、そうせずに退場列を完全に止めてしまった。記念に写真を撮りたい気持ちはわかるが、大前提である「速やかな退場」を妨げる行為はしてはならなかった。
そしてこの滞留で待たされた人物が、腹いせに、退場時に少しでも声を挙げたりキンブレをつけて歩いていた人間を「マナー違反」と称して罵り、誰かを一方的に罵ることでプライドを保って生きる人間がそれに乗じたわけだ。

<で、どうするの?>
まず大前提である退場処理を妨げた人々は厳しく非難されるべきだろう。どれだけ楽しかろうと何をしたかろうと、退場処理を妨げるようなことだけは絶対にしてはならない。
歓声については、正直お勧めはしない。確かにこの場所は多少の声を挙げられる場所とはいえ、数千人単位の人間が声を挙げたらさすがにうるさい。数十人単位での歓声や拍手にとどめておいた方がいいが、誰かが挙げればそのまま波のように広がって収集が付かなくなることが予想されるため、注意すべきだろう。
無言でキンブレを振ることについては問題なくできると考える。メッセ敷地内であれば木が植わっており光がさえぎられるし、東ガスもイオンタワーもオフィスビルなので、中の人がキンブレの光がまぶしく思うほど窓の外に向いて仕事をしていることはない。そして何より、駐車場脇のルートは人目をはばからなくてはならない建物はない上、階段上の公園などからお互いに振りあえば、大変美しい景色になるだろう。もちろん退場路での停止は厳禁。大前提である退場を妨げないだけでなく、「退場ずる人々が光を持って動いている」ということそのものが景観を生んでいるためだ。
そしてこのようなことができるのは、周囲から隔絶された幕張メッセ9-11ホールの裏手だからだ、ということも忘れてはいけない。